20代男性/精神障がい
― 2025年4月卒業予定ですね。新卒での就活ですが、学校では何を学んでいますか。
専門学校で医療事務を主に学んでいます。
パソコンを使った医療事務作業、受付業務、ホスピタリティなどを学んでいます。
― なぜ、医療事務を目指したのですか。
専門学校の前は、大学の薬科部に入ったのですが中退してしまいました。
でも、医療業界で働きたいという気持ちが強く、医療事務の仕事に就きたいと思いました。
― これまでの就活では障がいをオープンにしていたのですか。
最初は一般採用枠で就活しました。
学校から紹介された企業の中から自分で選んで応募し、正社員の内定をいただきました。
でも日がたつにつれて、本当に自分が正社員として(障害のない)他の人と同じように働けるのかという不安が大きくなり、辞退してしまいました。
その後、学校に相談したら、 障がい者採用枠があることを教えてくれました。このフェアも学校の紹介です。
― フェアに参加している企業には医療事務の募集はないようですが……。
ブースを出している企業の中に、傘下に医療事務を必要とする会社を持っているところがあります。
それから、企業の担当者の方に話を聞いて分かったことがあるんです。
事務作業といっても、企業によって事務作業の内容が異なり、その幅がとても広くて面白そうなのです。
そのため、医療事務に絞らなくてもいいかなとも思い始めました。
― 企業に求めることは何ですか。
私は朝の満員電車が苦手なので、(出退勤時刻や働く⻑さを自由に決められる)フレックスタイム制がある企業で働きたいです。
満員電車さえ避けることができれば、日常業務に支障はありません。
― どのような障がいですか。
精神障がいの躁鬱(そううつ)と人格障害です。
― 毎朝決まった時間に出勤することは難しいですか。
以前、旅行に行くため朝起きたら、足が震えてどうしようもなかったときがあります。
旅行でさえ厳しい時があるので毎日決まった時間に出勤するのは難しそうです。
フレックスタイム制にこだわるのは、採用していただいた会社で長く働いて達成感を得たり、会社に必要とされたりする人材になりたいからです。
そのため、朝出社できるだろうかという不安を抱えたまま就職するより、解決して就職したいのです。
障がいをオープンにしたうえで、自分の状況を把握してフレックスタイム制を望むGさんの就活は何歩も進んだ。