障がい者が話す「私の仕事探し」VOL.4

今春の日曜日、大手町のあるホールで開かれた「障がい者のための就職・転職フェアSMILE」の会場に、緊張した面持ちで足を運んだKさん(20代女性、情緒不安定パーソナリティ障がい)。自身にとって三つ目となる職場を探しにきた彼女に話を聞いた


精神障がい全般、そして
「情緒不安定性パーソナリティ障がい」
のことを正しく理解してもらいたい
(20代女性、情緒不安定パーソナリティ障がい)


精神的苦痛などが発端となり、 入院生活が続いて離職へ

 障がい者のための就職・転職フェア「SMILE」の会場に緊張した面持ちで足を運んだKさん(20代女性、情緒不安定パーソナリティ障がい)は、自分にとって三つ目となる職場を探していた。

「最初に選んだのは、スーパーマーケットでレジ打ちなどを行うアルバイトの仕事でした。自宅から徒歩2分程度で近かったので、まずは働くことを経験しておこうと思ったからです。そして、次は学童クラブで子どもたちと触れ合う仕事に就いたのですが、体調を崩して入院してしまい、最終的に辞めることになりました」

 体調不良の一因は、当時の交際相手との関係がギクシャクしてしまったことだという。これまでKさんは、「情緒不安定性パーソナリティ障がい」に苦しめられてきた。

 つねに不安を抱えがちで、他人のささいな言動にも心が大きく揺れ動かされやすいのが主な症状だ。その結果、抑うつ(憂鬱な気分で何にもする気になれない)状態に陥ったり、自暴自棄の行動を取ってしまったりすることがある。

 また、他人に対して好き嫌いの思いが極端な方向に振れやすく、それまでは大好きだと思っていたはずなのに、ふとしたきっかけで憎しみを抱くほど嫌いになってしまうケースもある。


そもそも、精神障がいに対する世間の理解が足りない!?

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