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障がい者が話す「私の仕事探し」VOL.6

入社前の“お試し“期間があると ミスマッチを防げそう

 次の仕事は国の施設の非常勤職員だった。国家公務員の旅費の申請処理といった秘書的な仕事で、就業時間も短く、Cさんの希望に合っていたが、1年契約だったため更新できずに契約が終了。

 次は長く働ける職場を見つけたいと就職・転職フェア「SMILE」に応募して就職活動を始めた。

 「総合職は体力的に厳しいので、一般職で、転勤がない会社を希望しています。これまで経験を積んできた秘書業務の能力を生かしたいと思うのですが、事務職と秘書職の兼任のようなマルチタスクになると体が持たないので、どちらかで採用していただけるとうれしいです。『SMILE』会場で面接をしていただいた化粧品会社や貴金属会社は、本人の希望や経験、スキルを考慮して配属先を決めるというお話だったので、私が求めている条件に合っていました。ただ、社風に自分が合う、合わないは働いてみないと分からないので、そこが不安です」

 Cさんは、就労移行支援施設(職業訓練やトレーニングを行なう民間施設)の就労定着支援(就労定着支援員が相談や助言など必要な支援を行う)を活用して、働き出した後の不安を解消するつもりだ。

 「ミスマッチを防ぐために、入社前にインターンシップ制度のような“お試し”の期間が3日間でもあったらいいなと思います」。

 秘書経験のあるCさんは、とても丁寧な話し方をする。説明も的確だ。Cさんの努力が実り、能力を生かせる仕事はきっとあるはずだ。


「障がい者のための就職・転職フェア SMILE」の出展企業はいずれも障がい者雇用実績があり、採用に積極的な優良企業だ。「キャリア相談では、知らなかった学びの機会がハローワークにあることなど、教えていただきとても参考になった」という声があった。

(取材・文/山本信幸)

(次回掲載は近日公開予定です)

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