初めての就活
初めての就活 10/新卒学生が求める仕事と重視すること
Jさんの場合20代女性/ADHDの傾向 就職活動の開始が遅れたことがきっかけで障がいに気付き、一般枠から障がい枠での応募に切り替えました。 ― 美術系の大学を卒業したのは24年3月ですね。就職活動を始めたのはいつからですか。 本来なら3年生になったら就活を始めると思うのですが、私はその部分の情報が抜けていて、4年生の4月に就活をしなければいけないと気が付きました。 早く自立したかったので、一般枠で新卒採用中心の人材派遣会社か放課後等デイサービスを手掛ける会社を考えたのですが、その頃にはほとんどの企業が(一般枠の)エントリーを締め切っていました。 そんな状態で就活することはすごく苦しくて、「抑うつ」状態というか、うつ病気味になってしまいました。 それは寛解かんかいしているのですが、病院で改めて簡易検査をしたところADHD(注意欠如・多動症)のグレーゾーンの可能性があるという結果が出たため、障がい者枠での応募に切り替えました。 ― 希望する職種の求人はあったのですか。 いいえ、かなり求人が限られてしまったので、業界を絞らずにウェブメディアや人事、もしくは営業職まで広げています。 また、ジョブローテーション(多くの職種を経験させるための定期的な配置転換)制度があることを重視しています。 ― 募集が多い事務職はどうですか。 東京都が設置した「東京しごとセンター」で職業適性検査をしたところ、担当のキャリアカウンセラーさんから「事務職はやめた方がいいかもしれません」と言われました。 データ入力のアルバイトをした時、途中でやめた経験があるので、自分でも事務職は避けようと思います。 ― 就職に関して大学に相談しましたか。 教職研究室に相談したところ、資格を取得して仕事の範囲を広げたらどうかとアドバイスされ、今は科目等履修生(科目単位で履修して単位が取得できる制度)として、26年3月まで勉強を続ける予定です。 美術教員になれるといいのですが、教員採用試験に落ちたら浪人する余裕はないし、天気が悪い日や気圧の変化で体調が悪くなることがあるため、教師を目指すことは難しいのかなと思っています。 講師なら融通が利くけれど収入面でだめ。となると一般企業に就職するという選択になりそうです。 ― 「Smile」フェアを知ったきっかけは何ですか。 障がい者雇用のキーワードでネット検索をして見つけました。 私は早く自立して家を出ることを目標としているので、正社員の求人に絞ってエントリーしようと思います。 ― 企業にはどのような配慮を求めますか。 先ほどお話ししたように、体調不良の日があるので、毎朝決まった時間の満員の通勤電車に乗ることがかなり難しいです。 それに定期的に病院へ通う必要があるので、時差出勤、また出退勤時刻や働く長さを自由に決められるフレックス制を利用したいです。 不安なことを相談できるカウンセラーの方がいるとうれしいですね。 明白な企業への配慮を持つJさん。仕事の範囲を広げるため資格取得を目指し、努力の日々は続く。
初めての就活 10/新卒学生が求める仕事と重視すること
Jさんの場合20代女性/ADHDの傾向 就職活動の開始が遅れたことがきっかけで障がいに気付き、一般枠から障がい枠での応募に切り替えました。 ― 美術系の大学を卒業したのは24年3月ですね。就職活動を始めたのはいつからですか。 本来なら3年生になったら就活を始めると思うのですが、私はその部分の情報が抜けていて、4年生の4月に就活をしなければいけないと気が付きました。 早く自立したかったので、一般枠で新卒採用中心の人材派遣会社か放課後等デイサービスを手掛ける会社を考えたのですが、その頃にはほとんどの企業が(一般枠の)エントリーを締め切っていました。 そんな状態で就活することはすごく苦しくて、「抑うつ」状態というか、うつ病気味になってしまいました。 それは寛解かんかいしているのですが、病院で改めて簡易検査をしたところADHD(注意欠如・多動症)のグレーゾーンの可能性があるという結果が出たため、障がい者枠での応募に切り替えました。 ― 希望する職種の求人はあったのですか。 いいえ、かなり求人が限られてしまったので、業界を絞らずにウェブメディアや人事、もしくは営業職まで広げています。 また、ジョブローテーション(多くの職種を経験させるための定期的な配置転換)制度があることを重視しています。 ― 募集が多い事務職はどうですか。 東京都が設置した「東京しごとセンター」で職業適性検査をしたところ、担当のキャリアカウンセラーさんから「事務職はやめた方がいいかもしれません」と言われました。 データ入力のアルバイトをした時、途中でやめた経験があるので、自分でも事務職は避けようと思います。 ― 就職に関して大学に相談しましたか。 教職研究室に相談したところ、資格を取得して仕事の範囲を広げたらどうかとアドバイスされ、今は科目等履修生(科目単位で履修して単位が取得できる制度)として、26年3月まで勉強を続ける予定です。 美術教員になれるといいのですが、教員採用試験に落ちたら浪人する余裕はないし、天気が悪い日や気圧の変化で体調が悪くなることがあるため、教師を目指すことは難しいのかなと思っています。 講師なら融通が利くけれど収入面でだめ。となると一般企業に就職するという選択になりそうです。 ― 「Smile」フェアを知ったきっかけは何ですか。 障がい者雇用のキーワードでネット検索をして見つけました。 私は早く自立して家を出ることを目標としているので、正社員の求人に絞ってエントリーしようと思います。 ― 企業にはどのような配慮を求めますか。 先ほどお話ししたように、体調不良の日があるので、毎朝決まった時間の満員の通勤電車に乗ることがかなり難しいです。 それに定期的に病院へ通う必要があるので、時差出勤、また出退勤時刻や働く長さを自由に決められるフレックス制を利用したいです。 不安なことを相談できるカウンセラーの方がいるとうれしいですね。 明白な企業への配慮を持つJさん。仕事の範囲を広げるため資格取得を目指し、努力の日々は続く。
初めての就活 09/新卒学生が求める仕事と重視すること
Iさんの場合20代女性/聴覚障がい 国立大学の総合デザイン学科でポスターなどを制作する平面デザインを学び、25年3月に卒業する予定です。 ― 聴覚障がい者と聴覚障がい者であることを入学条件にした国立大学を25年3月に卒業する予定ですね。大学ではどのようなことを学びましたか。 総合デザイン学科でポスターなどを制作する平面デザインを学んでいます。 ― 就職活動を始めたのはいつからですか。 24年6月から本格的に就活を始めました。 広告会社や新聞社、出版社のようなデザイン職がある会社やデジタル媒体を活用してマーケティングを行うデジタルマーケティングを、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)で請け負う会社にエントリーしました。 ― Iさんの大学では教員による就職委員会が組織されていて、就職支援に積極的ですね。どのような支援を受けましたか。 学内で就活イベントが開催されます。 このイベントを通じていくつかの企業を紹介してもらいました。 だた、もっといろいろな企業に出会いたいと思って、「Smile」フェアに参加しました。 ― 「Smile」フェアは、どのように知ったのですか。 デザイン職を募集する企業は限られているので、まず企業のHPにアクセスして募集の状況や募集要項、就労の条件を確認しました。 その時、企業のHPに「『Smile』フェアに参加します」と書いてあったので興味をもちました。 就活の幅を広げるために、今回はデザイン職に絞らずに、異なる業界の3社の担当の方から話を伺いました。 うちに帰ってから検討してエントリーするつもりです。 ― 「Smile」フェアに参加して、どんな感想を持ちましたか。 「Smile」フェアに参加して感じたことは、同じような障がいのある方がたくさんいて、皆さん真剣に就活しているということ。 就活フェアは初体験なのでとても驚きましたし、いろいろな人が集う「空気」を感じることができていい経験になりました。 「Smile」フェアに参加して良かったことは、企業の担当の方と直接話ができたことです。 正社員、契約社員といった雇用条件だけでなく、採用されたらどんな職種でどんな仕事を任されるのかなど、具体的な働き方がイメージできて良かったです。 ― 聴覚に障がいがあるとのことですが、企業にはどのような配慮を求めますか。 私は普段タブレットの音声認識ツールを使っているので、仕事でも使えるといいですね。 状況によっては筆談で会話をすることになるので、そのようなコミュニケーション上の配慮をしていただけるとうれしいです。 初体験の就活フェアで、いろいろな人が集う「空気」を感じることができ、良い経験になったというIさんに良い出会いがあるはずだ。
初めての就活 09/新卒学生が求める仕事と重視すること
Iさんの場合20代女性/聴覚障がい 国立大学の総合デザイン学科でポスターなどを制作する平面デザインを学び、25年3月に卒業する予定です。 ― 聴覚障がい者と聴覚障がい者であることを入学条件にした国立大学を25年3月に卒業する予定ですね。大学ではどのようなことを学びましたか。 総合デザイン学科でポスターなどを制作する平面デザインを学んでいます。 ― 就職活動を始めたのはいつからですか。 24年6月から本格的に就活を始めました。 広告会社や新聞社、出版社のようなデザイン職がある会社やデジタル媒体を活用してマーケティングを行うデジタルマーケティングを、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)で請け負う会社にエントリーしました。 ― Iさんの大学では教員による就職委員会が組織されていて、就職支援に積極的ですね。どのような支援を受けましたか。 学内で就活イベントが開催されます。 このイベントを通じていくつかの企業を紹介してもらいました。 だた、もっといろいろな企業に出会いたいと思って、「Smile」フェアに参加しました。 ― 「Smile」フェアは、どのように知ったのですか。 デザイン職を募集する企業は限られているので、まず企業のHPにアクセスして募集の状況や募集要項、就労の条件を確認しました。 その時、企業のHPに「『Smile』フェアに参加します」と書いてあったので興味をもちました。 就活の幅を広げるために、今回はデザイン職に絞らずに、異なる業界の3社の担当の方から話を伺いました。 うちに帰ってから検討してエントリーするつもりです。 ― 「Smile」フェアに参加して、どんな感想を持ちましたか。 「Smile」フェアに参加して感じたことは、同じような障がいのある方がたくさんいて、皆さん真剣に就活しているということ。 就活フェアは初体験なのでとても驚きましたし、いろいろな人が集う「空気」を感じることができていい経験になりました。 「Smile」フェアに参加して良かったことは、企業の担当の方と直接話ができたことです。 正社員、契約社員といった雇用条件だけでなく、採用されたらどんな職種でどんな仕事を任されるのかなど、具体的な働き方がイメージできて良かったです。 ― 聴覚に障がいがあるとのことですが、企業にはどのような配慮を求めますか。 私は普段タブレットの音声認識ツールを使っているので、仕事でも使えるといいですね。 状況によっては筆談で会話をすることになるので、そのようなコミュニケーション上の配慮をしていただけるとうれしいです。 初体験の就活フェアで、いろいろな人が集う「空気」を感じることができ、良い経験になったというIさんに良い出会いがあるはずだ。
初めての就活 08/新卒学生が求める仕事と重視すること
Hさんの場合20代男性/精神障がい・てんかん 体調が優れなかったこともあり、就活は卒業してから始めました。 ― 大学新卒で仕事を探しているということですが、大学は2024年3月卒業ですか。 はい、経営学部で経営戦略や財務管理といった経営に関連する勉強をしました。 ― 在学中に就職活動をしましたか。 いいえ。体調が優れなかったこともあり就職活動をしないまま卒業しました。 就活を考える余裕がなかったという方が当時の状況に近いと思います。就活は卒業してから始めました。 ― 卒業の年まで就活をしていないと友人たちは心配すると思うのですが、障がいのことは告げていましたか。 友人にはオープンにしていません。 だから一般枠での就活は、体調が良かったとしても難しかったかもしれません。 ― 卒業後に就活を始めたということですね。大学によっては既卒生でも就職課の支援を受けられるそうですが、求人企業の情報はどのような方法で集めていますか。 親がインターネットを使って情報を集め、教えてくれます。 この「SMILE」フェアも親に勧められて参加しました。 ― 「SMILE」には大手・優良企業が28社参加(24年10月19日開催分)しています。 説明を受けたみたい企業は見つかりましたか。 どの企業に入りたいではなく、自分に合う職種で探しています。 内勤の事務職として働きたいのです。転勤のある仕事は希望していません。 親からは「早く働いてほしい」「仕事が見つかったら、ずっとしっかり働いてほしい」と言われています。 短期の仕事や契約社員ではなく、正社員として長く働ける仕事を見つけたい。 ― 長く働ける仕事が見つかったとして、その企業に求める配慮はどのようなことですか。 自分の場合はてんかん発作を起こすことがあるので、倒れたときは体を保護して休ませて欲しいです。 それだけはしっかりお願いするつもりです。 仕事上のお願いとしては、何か説明をするときは、ゆっくり話して欲しいということ。 業務マニュアルがあると助かりますが、なくても大丈夫だと思います。 どの企業に入りたいではなく、自分に合う職種で探しているHさん。正社員として長く働ける仕事探しを模索する。
初めての就活 08/新卒学生が求める仕事と重視すること
Hさんの場合20代男性/精神障がい・てんかん 体調が優れなかったこともあり、就活は卒業してから始めました。 ― 大学新卒で仕事を探しているということですが、大学は2024年3月卒業ですか。 はい、経営学部で経営戦略や財務管理といった経営に関連する勉強をしました。 ― 在学中に就職活動をしましたか。 いいえ。体調が優れなかったこともあり就職活動をしないまま卒業しました。 就活を考える余裕がなかったという方が当時の状況に近いと思います。就活は卒業してから始めました。 ― 卒業の年まで就活をしていないと友人たちは心配すると思うのですが、障がいのことは告げていましたか。 友人にはオープンにしていません。 だから一般枠での就活は、体調が良かったとしても難しかったかもしれません。 ― 卒業後に就活を始めたということですね。大学によっては既卒生でも就職課の支援を受けられるそうですが、求人企業の情報はどのような方法で集めていますか。 親がインターネットを使って情報を集め、教えてくれます。 この「SMILE」フェアも親に勧められて参加しました。 ― 「SMILE」には大手・優良企業が28社参加(24年10月19日開催分)しています。 説明を受けたみたい企業は見つかりましたか。 どの企業に入りたいではなく、自分に合う職種で探しています。 内勤の事務職として働きたいのです。転勤のある仕事は希望していません。 親からは「早く働いてほしい」「仕事が見つかったら、ずっとしっかり働いてほしい」と言われています。 短期の仕事や契約社員ではなく、正社員として長く働ける仕事を見つけたい。 ― 長く働ける仕事が見つかったとして、その企業に求める配慮はどのようなことですか。 自分の場合はてんかん発作を起こすことがあるので、倒れたときは体を保護して休ませて欲しいです。 それだけはしっかりお願いするつもりです。 仕事上のお願いとしては、何か説明をするときは、ゆっくり話して欲しいということ。 業務マニュアルがあると助かりますが、なくても大丈夫だと思います。 どの企業に入りたいではなく、自分に合う職種で探しているHさん。正社員として長く働ける仕事探しを模索する。
初めての就活 07/新卒学生が求める仕事と重視すること
Gさんの場合20代男性/精神障がい 正社員の内定をいただていましたが、日がたつにつれて、(障害のない)他の人と同じように働けるのかという不安が大きくなり、オープンにして就活をしています。 ― 2025年4月卒業予定ですね。新卒での就活ですが、学校では何を学んでいますか。 専門学校で医療事務を主に学んでいます。 パソコンを使った医療事務作業、受付業務、ホスピタリティなどを学んでいます。 ― なぜ、医療事務を目指したのですか。 専門学校の前は、大学の薬科部に入ったのですが中退してしまいました。 でも、医療業界で働きたいという気持ちが強く、医療事務の仕事に就きたいと思いました。 ― これまでの就活では障がいをオープンにしていたのですか。 最初は一般採用枠で就活しました。 学校から紹介された企業の中から自分で選んで応募し、正社員の内定をいただきました。 でも日がたつにつれて、本当に自分が正社員として(障害のない)他の人と同じように働けるのかという不安が大きくなり、辞退してしまいました。 その後、学校に相談したら、 障がい者採用枠があることを教えてくれました。このフェアも学校の紹介です。 ― フェアに参加している企業には医療事務の募集はないようですが……。 ブースを出している企業の中に、傘下に医療事務を必要とする会社を持っているところがあります。 それから、企業の担当者の方に話を聞いて分かったことがあるんです。 事務作業といっても、企業によって事務作業の内容が異なり、その幅がとても広くて面白そうなのです。 そのため、医療事務に絞らなくてもいいかなとも思い始めました。 ― 企業に求めることは何ですか。 私は朝の満員電車が苦手なので、(出退勤時刻や働く⻑さを自由に決められる)フレックスタイム制がある企業で働きたいです。 満員電車さえ避けることができれば、日常業務に支障はありません。 ― どのような障がいですか。 精神障がいの躁鬱(そううつ)と人格障害です。 ― 毎朝決まった時間に出勤することは難しいですか。 以前、旅行に行くため朝起きたら、足が震えてどうしようもなかったときがあります。 旅行でさえ厳しい時があるので毎日決まった時間に出勤するのは難しそうです。 フレックスタイム制にこだわるのは、採用していただいた会社で長く働いて達成感を得たり、会社に必要とされたりする人材になりたいからです。 そのため、朝出社できるだろうかという不安を抱えたまま就職するより、解決して就職したいのです。 障がいをオープンにしたうえで、自分の状況を把握してフレックスタイム制を望むGさんの就活は何歩も進んだ。
初めての就活 07/新卒学生が求める仕事と重視すること
Gさんの場合20代男性/精神障がい 正社員の内定をいただていましたが、日がたつにつれて、(障害のない)他の人と同じように働けるのかという不安が大きくなり、オープンにして就活をしています。 ― 2025年4月卒業予定ですね。新卒での就活ですが、学校では何を学んでいますか。 専門学校で医療事務を主に学んでいます。 パソコンを使った医療事務作業、受付業務、ホスピタリティなどを学んでいます。 ― なぜ、医療事務を目指したのですか。 専門学校の前は、大学の薬科部に入ったのですが中退してしまいました。 でも、医療業界で働きたいという気持ちが強く、医療事務の仕事に就きたいと思いました。 ― これまでの就活では障がいをオープンにしていたのですか。 最初は一般採用枠で就活しました。 学校から紹介された企業の中から自分で選んで応募し、正社員の内定をいただきました。 でも日がたつにつれて、本当に自分が正社員として(障害のない)他の人と同じように働けるのかという不安が大きくなり、辞退してしまいました。 その後、学校に相談したら、 障がい者採用枠があることを教えてくれました。このフェアも学校の紹介です。 ― フェアに参加している企業には医療事務の募集はないようですが……。 ブースを出している企業の中に、傘下に医療事務を必要とする会社を持っているところがあります。 それから、企業の担当者の方に話を聞いて分かったことがあるんです。 事務作業といっても、企業によって事務作業の内容が異なり、その幅がとても広くて面白そうなのです。 そのため、医療事務に絞らなくてもいいかなとも思い始めました。 ― 企業に求めることは何ですか。 私は朝の満員電車が苦手なので、(出退勤時刻や働く⻑さを自由に決められる)フレックスタイム制がある企業で働きたいです。 満員電車さえ避けることができれば、日常業務に支障はありません。 ― どのような障がいですか。 精神障がいの躁鬱(そううつ)と人格障害です。 ― 毎朝決まった時間に出勤することは難しいですか。 以前、旅行に行くため朝起きたら、足が震えてどうしようもなかったときがあります。 旅行でさえ厳しい時があるので毎日決まった時間に出勤するのは難しそうです。 フレックスタイム制にこだわるのは、採用していただいた会社で長く働いて達成感を得たり、会社に必要とされたりする人材になりたいからです。 そのため、朝出社できるだろうかという不安を抱えたまま就職するより、解決して就職したいのです。 障がいをオープンにしたうえで、自分の状況を把握してフレックスタイム制を望むGさんの就活は何歩も進んだ。
初めての就活 06/新卒学生が求める仕事と重視すること
Fさんの場合20代男性/精神障がい 既卒で就活を続け、障がいをオープンにするなど就活方法を変えていろいろな職種にチャレンジしています。 ― 2024年3月卒業ですね。大学ではどのような勉強をしていたのですか。 大学の経済学部で経済の統計手法やデータ分析の仕方を学びました。 ― 在学中の就職活動は、どのようにしていたのですか。 在学中の就活は障がいをオープンにせず、一般採用枠で何社かに応募しました。 4年間学んだ知識が生かせるシンクタンクや経済研究所のような情報を収集して分析する職種のある企業にエントリーしたのですが、うまくいきませんでした。 ― 今は既卒で就活を続けているわけですが、障がいをオープンにするなど就活方法を変えたのですね。 神経症性障害・不安障害と軽度の発達障がい、ADHD(注意欠如・多動性障害)があることをオープンにして就活をしています。 企業もシンクタンクに絞り込まず、いろいろな職種にチャレンジしたいと思うようになりました。 ― 求人情報はどのような方法で集めているのですか。 学生時代は大学のキャリアセンターなどが活用できたのですが、今はインターネットで情報を集めることが多いです。 障がい者のための就職・転職フェア「SMILE」の開催もインターネットで検索して知りました。 ― 初めて就職フェアに参加して、どのような印象を持ちましたか。 多くの企業(28社)がブースを出していることに驚きました。 エントリーシートを出す前に企業の方と直接話をすることができるので、ミスマッチを無くせると感じました。 ― フェアに参加して、どのような企業に応募しようと思いましたか。 募集職種が一つの会社より、三つ、四つの会社の方が自分に合った仕事が見つけられそうです。 ― 企業にはどのような配慮を求めていますか。 フェアに参加している企業はどこも障がいに対する理解が深いと思っているので、特に求めることはありません。 ただ、採用してくれた企業には長く勤めてキャリアを積んでいきたいと思っているので、(障がいに関連した)いろいろな問題が起きたときに、気軽に相談できたり、問題を解決・改善できたりする仕組みがあるとうれしいです。 職種を絞らず、採用してくれた企業には長く勤めたいという気持ちが強いFさん。その希望がかなう会社探しは続く。
初めての就活 06/新卒学生が求める仕事と重視すること
Fさんの場合20代男性/精神障がい 既卒で就活を続け、障がいをオープンにするなど就活方法を変えていろいろな職種にチャレンジしています。 ― 2024年3月卒業ですね。大学ではどのような勉強をしていたのですか。 大学の経済学部で経済の統計手法やデータ分析の仕方を学びました。 ― 在学中の就職活動は、どのようにしていたのですか。 在学中の就活は障がいをオープンにせず、一般採用枠で何社かに応募しました。 4年間学んだ知識が生かせるシンクタンクや経済研究所のような情報を収集して分析する職種のある企業にエントリーしたのですが、うまくいきませんでした。 ― 今は既卒で就活を続けているわけですが、障がいをオープンにするなど就活方法を変えたのですね。 神経症性障害・不安障害と軽度の発達障がい、ADHD(注意欠如・多動性障害)があることをオープンにして就活をしています。 企業もシンクタンクに絞り込まず、いろいろな職種にチャレンジしたいと思うようになりました。 ― 求人情報はどのような方法で集めているのですか。 学生時代は大学のキャリアセンターなどが活用できたのですが、今はインターネットで情報を集めることが多いです。 障がい者のための就職・転職フェア「SMILE」の開催もインターネットで検索して知りました。 ― 初めて就職フェアに参加して、どのような印象を持ちましたか。 多くの企業(28社)がブースを出していることに驚きました。 エントリーシートを出す前に企業の方と直接話をすることができるので、ミスマッチを無くせると感じました。 ― フェアに参加して、どのような企業に応募しようと思いましたか。 募集職種が一つの会社より、三つ、四つの会社の方が自分に合った仕事が見つけられそうです。 ― 企業にはどのような配慮を求めていますか。 フェアに参加している企業はどこも障がいに対する理解が深いと思っているので、特に求めることはありません。 ただ、採用してくれた企業には長く勤めてキャリアを積んでいきたいと思っているので、(障がいに関連した)いろいろな問題が起きたときに、気軽に相談できたり、問題を解決・改善できたりする仕組みがあるとうれしいです。 職種を絞らず、採用してくれた企業には長く勤めたいという気持ちが強いFさん。その希望がかなう会社探しは続く。
初めての就活 04/新卒学生が求める仕事と重視すること
Dさんの場合20代男性/視覚障がい 大学で学んできたITスキルを生かしてシステム開発の仕事がしたいと思っています。好奇心が旺盛なので積極的にいろいろな経験をしていきたいです。 ― 2025年3月に大学を卒業予定ですね。 2025年3月に筑波技術大学を卒業する予定です。 ― 筑波技術大学は、日本初の視覚障害者と聴覚障害者であることを入学条件にした国立大学ですね。大学ではどのようなことを学んでいますか。 情報システム学科でIT(情報技術)の専門知識やコンピューターなどの操作を学んでいます。 ― プログラマーやSE(システムエンジニア)のような仕事に就くことを目標にして就活をしているのですか。 そうですね。システム開発の仕事がしたいと思っています。大学で学んできたITスキルには自信があるので、それを生かせる会社に就職したい。 もう一つ、私の強みは、好奇心が旺盛なことです。学生ですから、好奇心を持って積極的に学びたいという姿勢はもちろん、日常生活でも気になったことはいろいろと体験してみたい。 ― システム開発の仕事という視点で会社を選ぶと、どのような会社が就活の対象となるのですか。 「SMILE」フェアの出展企業ではメディア系の企業、鉄道系の企業もシステム開発の職種で人材を募集しているそうなので、ブースを訪問する予定です。 今回は出展していませんが、メディア系コンテンツ制作会社にも興味があります。メディア系は幅広い出来事を扱うので、いろいろな経験ができそうです。 ― 就活対象の企業に求めることは、どのようなことですか。 働きやすさの配慮ですね。(視覚障がいなので)社内を移動するときに、スムーズに動ける動線が確保されているといい。それは(移動時時間を短縮して)効率よく仕事をすることにもつながるので。 勤務地については、メディア系の会社は職場が都内だと思うので、特に要望はありません。ただ、(移動経路が変わることから)転勤は困るかな。 大学で学んできたITスキルに自信があるというDさん。その旺盛な好奇心を生かせる会社を見つけてほしい。
初めての就活 04/新卒学生が求める仕事と重視すること
Dさんの場合20代男性/視覚障がい 大学で学んできたITスキルを生かしてシステム開発の仕事がしたいと思っています。好奇心が旺盛なので積極的にいろいろな経験をしていきたいです。 ― 2025年3月に大学を卒業予定ですね。 2025年3月に筑波技術大学を卒業する予定です。 ― 筑波技術大学は、日本初の視覚障害者と聴覚障害者であることを入学条件にした国立大学ですね。大学ではどのようなことを学んでいますか。 情報システム学科でIT(情報技術)の専門知識やコンピューターなどの操作を学んでいます。 ― プログラマーやSE(システムエンジニア)のような仕事に就くことを目標にして就活をしているのですか。 そうですね。システム開発の仕事がしたいと思っています。大学で学んできたITスキルには自信があるので、それを生かせる会社に就職したい。 もう一つ、私の強みは、好奇心が旺盛なことです。学生ですから、好奇心を持って積極的に学びたいという姿勢はもちろん、日常生活でも気になったことはいろいろと体験してみたい。 ― システム開発の仕事という視点で会社を選ぶと、どのような会社が就活の対象となるのですか。 「SMILE」フェアの出展企業ではメディア系の企業、鉄道系の企業もシステム開発の職種で人材を募集しているそうなので、ブースを訪問する予定です。 今回は出展していませんが、メディア系コンテンツ制作会社にも興味があります。メディア系は幅広い出来事を扱うので、いろいろな経験ができそうです。 ― 就活対象の企業に求めることは、どのようなことですか。 働きやすさの配慮ですね。(視覚障がいなので)社内を移動するときに、スムーズに動ける動線が確保されているといい。それは(移動時時間を短縮して)効率よく仕事をすることにもつながるので。 勤務地については、メディア系の会社は職場が都内だと思うので、特に要望はありません。ただ、(移動経路が変わることから)転勤は困るかな。 大学で学んできたITスキルに自信があるというDさん。その旺盛な好奇心を生かせる会社を見つけてほしい。