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障がい者が話す「私の仕事探し」VOL.7
Eさんが就労移行支援事業所に通うようになった翌年に、世界中が新型コロナウイルスの脅威にさらされた。日本でも緊急事態宣言が何度も出され、Eさんの就職も先延ばしになった。
「新型コロナの感染拡大が一服し、それまで通っていた就労移行支援事業所に復帰しようと思ったら、何らかの理由でその施設は国の認可が降りなくなってしまいました。やむを得ず、別の就労移行支援事業所に変更し、現在もそこへ通っています」
とはいえ、世間で脳髄液減少症の認知が進んでいないことも、働くうえで大きな不安だという。
就職先としては学んだプログラミングのスキルを生かせる会社を望んでいるというEさん。
「プログラミングは楽しい」と前向きだが、「それだけに自分で制御がきかなくなるので心配です。自閉スペクトラム症という発達障がいのせいで過剰に没頭しがちで、放っておくと十数時間もぶっ通しでパソコンの前に張り付いていることもあります」と話す。
だからこそ、そういった障がいをきちんと理解し、さりげなくカバーしてくれる人が周囲にいると安心だと言う。そういった職場と出会い、長く働き続けられる日がくるはずだ。
「障がい者のための就職・転職フェア SMILE」の出展企業はいずれも障がい者雇用実績があり、採用に積極的な優良企業だ。訪れた人からは「たくさんの企業の担当者皆さまに面接していただきありがとうございます。ご縁がありますように頑張って準備します。」という声があった。 |
(取材・文/大西洋平)